社内ニートとは、「会社に行っても仕事を任せてもらえない」という人のことを指します。
- 雑用ばかりできちんとした仕事がない
- 自分だけが暇でやることがない
こんな状態だと時間が経つのも遅く、会社に行くこと自体が億劫になってしまいますよね。
中には、「楽して給料がもらえるならいいじゃん」なんていう人もいますが、必要以上に仕事がないというのは、精神的にとても辛いものです。
私の以前勤務していた会社は、個人個人に与えられる仕事が非常に偏っている職場でした。
忙しい人はこなせないほどの仕事を抱えているのに、毎日「どうやって時間を潰そうか」と考えている人もいて、当然職場の雰囲気は最悪。
新人だった私は、人間関係の軋轢にとても疲れたことがありました。
近年では「社内ニート」という言葉も聞かれることが多くなりましたね。
本来仕事をするべき場所で、仕事をせずに時間を潰さなくてはいけないのには、何らかの理由が考えられます。
ここでは、「仕事が暇すぎる」「会社に行くのが辛い」と感じているときの対処法についてご紹介しますね。
その職場ごとにさまざまな事情がありますが、改善できることもあるはずです。ぜひ対処法を参考にして、社内ニートからの脱出を図ってください。
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目次
仕事が暇で社内ニートに?その原因はどこにあるのか

社内ニートは、企業人としてあるべき姿ではないはず。
そんな状態を生み出すには、いくつかの原因が考えられます。
自分の状況や職場はどうか…当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
会社の人員配置がおかしい
会社として、組織の人員配置がおかしいことは、非常に大きな原因となります。
特に多いのが、新卒社員のケース。
個々の適性を考えずに人事を行ったり、必要以上の人数を採用してしまった場合などは、「やることがない」「雑用しか任せられない」なんていう社内ニートを生む可能性があるのです。
大企業ではこのようなことが多く、組織として人員の配置を誤っていることに気が付いていないんですね。
私の友人は、誰もが知る大企業に就職しました。
一般的な適性検査を受け、購買部に配属されたのですが、先輩の数に比べて新人の数が異常に多く、最初から驚いたと言っていたのです。
案の定、研修が終わると、「資料を見てて」「何かあったら声かけるから」と言われ、そこからは放置プレー…何をして良いのかもわからず、とても苦痛を味わったと言っていました。
このように、会社側が社内ニートを作り出してしまっているケースもあるのです。
上司が仕事の量を把握していない
上司の管理能力がない場合、社内ニートを生んでしまうことがあります。
- 部下の一人一人がどの程度仕事を抱えているのか
- 処理能力はどうなのか
- 優先順位に沿って仕事を振り分けているか
ということがきちんと把握できていないと、仕事量に偏りが生まれますよね。
仕事のできる人、要領の良い人に仕事が集中し、それ以外の人は「暇~」という状況になってしまうのです。
私の以前の上司は、残念ながらこのタイプでした。
とても人数の多い部署だったことは確かですが、数字を追い求めるあまり、「早くできる人」に仕事を振る傾向があったのです。
当然、仕事量には偏りが生まれました。
時間をかければできるようになる人や、教えることで成長する可能性がある人をどんどん社内ニートに追いやってしまっていたのです。
上司のマネジメント力のなさが、知らないうちに社内ニートを作り上げてしまう原因の1つなんですね。
会社の教育が不十分
会社として、人材を育成する教育体制が整っていない場合も、社内ニートを生み出す原因になります。
仕事は教えてもらわなければできないもの。
研修や教育体制が整わないと、新人やスキルアップをしたい人は育ちません。
いつまでもできる人ばかりを頼っているような状態では、底上げができないからです。
通り一遍の研修だけを重視して、実践に即した教育を行わない会社の場合、仕事を覚えられないことから社内ニートが量産されてしまいます。
スキルが足りない
仕事を任せてもらえない理由の1つとして、スキルが足りないことが挙げられます。
これができればこの仕事を任せてもらえるのに…という状況はありませんか?
資格を取得したり、すすんで業務を覚えようとすることで、スキルは格段にアップします。
自分自身にスキルがないことが原因で、雑用しか回ってこないなんていう状況を作ってしまっている可能性がありますね。
自分から進んで業務に取り組んでいない
「何かできることはありますか?」と聞いてくる人は、社内ニートにはなりにくい傾向があります。
なぜなら、仕事を覚えようと努力することで、社内ニートから脱出することができるからです。
与えられた仕事をこなすのは、社会人として当たり前のこと。
それ以上に、自分から行動を起こして、積極的に取り組む姿勢が重要なのです。
私の以前の職場に入社してきた新人で、とにかく受け身の人がいました。
- 頼まれた仕事以外はやらない
- 仕事が終わっても報告しない
- 周囲が忙しそうにしているのに我関せず
上司からは何度も注意を受けていましたが、彼女が自分から進んで仕事に取り組むことはなく、最終的には周囲から「なんなの、あの子」と疎まれてしまう存在になりました。
そうなると、余計に受け身になり、忙しい周囲の人からは相手にしてもらえなくなります。
正に社内ニートのできあがり!という感じでした。
自分から進んで仕事を覚えよう、できることを増やしていこうという姿勢のない人は、仕事を任せてもらうことはできません。
仕事が暇なことでどんな弊害が生まれる?社内ニートの傾向

仕事が暇…そんな状況はとても辛いものです。
社内ニートの状態が続くことによって、いったいどんな弊害が生まれるのでしょうか?
時間の経つのが遅い
仕事中にやることがない、というのは時間が経つのが遅く感じます。
忙しいときに「時間に追われる」という表現を使いますが、この反対の状態ですね。
時計を見るたびに「まだ30分?」「まだ1時間?」など、いつまでたっても終わりが見えてこないという状況になります。
8時間近く、この状態を毎日過ごすのは、想像を絶する苦痛!
「やることがない」という状態は、時間の経過感覚を狂わせてしまいます。
自分の存在価値がわからなくなる
あまりにも仕事がないと、
- この会社にとって私は必要な存在なんだろうか?
- 私がいなくても仕事は問題なく回るんじゃないか?
という思考が生まれます。
これは、認められたいという欲求=承認欲求が満たされていない証拠で、仕事を任せてもらえない=自分は必要ないという自己否定の感情なんですね。
自分で自分を否定するほど、悲しいことはありません。
誰からも必要とされていないという状況は、負のスパイラルを生んでしまうのです。
怠け癖がつく
仕事をしているように見せる…こんなスタンドプレーを続けると、人は怠け癖がつきます。
社内ニートになると、周囲からの視線が気になり、さも仕事をしているように見せるようになるんですね。
でも実際は何もしていない。
ネットサーフィンをしたり、必要のないExcelやWordを開いたり閉じたり…いかにして時間を稼ぐかという、別の意味での目的を持ってしまいます。
本来は仕事をいかに効率的に行うか、を考えるべきですよね。
毎日「会社にいるのに仕事をしていない」という状況が続けば、立派な怠け癖がついてしまいます。
意欲がなくなりネガティブになる
仕事をしていく上で、目標は不可欠です。
- 〇〇ができるようになりたい
- ○○を達成して昇進したい
- 〇〇の資格を取得したい
これは、仕事を頑張っている人が掲げる目標ですよね。
でも社内ニートの人は違います。
何かを頑張ろう、周囲に認めてもらおうという意欲がなくなり、
- 私は何をやっても認めてもらえない
- 私はダメな人間だ
- 私がこんな思いをするのは会社のせいだ
とネガティブキャンペーンになってしまいがちなのです。
仕事に対する意欲がない状態に陥ってしまうと、これは重症…。思考をチェンジしない限り、社内ニートから脱出することは難しいですね。
周囲からの視線や評価が気になる
- 仕事をしていないんじゃないか?
- こいつは一人暇そうだな
- 暇なのは仕事ができないからなんじゃないか?
仕事中に暇そうにしていれば、当然周囲との軋轢が生まれます。
忙しい上司や同僚にしてみれば、「こいつ何やってんの?」状態。
あからさまに文句を言われたりすることもありますよね。
「こいつは暇だ」と周囲に思われれば、評価にも響きます。
暇な様子を悟られないようにするため、周囲の視線や評価に敏感になるので、必要以上に周囲を気にしなくてはいけません。
これは非常にストレスのたまる状態。精神的な悪影響が大きい状況です。
仕事が暇すぎて辛い・社内ニートから脱出したいときの対処法

あまりにも暇すぎて、会社に行くのも辛い…そんな状態の人が試せる対処法があります。
ここでは5つ、今からでもできる対処法をご紹介しますので、一人で悩まずにぜひ参考にしてくださいね。
人間関係を修復する
社内ニートになってしまう原因の1つとして、上司や周囲との人間関係が良くないことも考えられます。
- 仕事が遅い
- 態度が悪い
- ミスが多い
などの理由で嫌われている可能性があるからです。
人間関係が原因で「仕事が暇」という状況が出来上がってしまっているなら、人間関係を修復することに注力しましょう。
積極的に仕事に関わろうとする姿勢を見せることが、何よりも重要なポイント!
自分から声をかけるなど、コミュニケーションを大事にするだけでも、状況は変わるのです。
スキルアップを図る
業務に見合ったスキルがなければ、仕事は回ってきませんよね。
頼みたいのはやまやまだけど、まだできないから…と仕事を抱えている人が周囲にいるはずです。
そこでぜひ挑戦してほしいのが、自分自身のスキルアップ。
できないことをできるようにする努力をしている人を、組織は放っておきません。
またそのような積極的な姿勢は、周囲からも評価されますので、新しく仕事を任されたりすることも。
資格を取得する、業務に関する勉強をするなど、少しでも自分にできる仕事を増やすことで、「仕事がない」という状態を回避することができます。
仕事がないことをアピールする
周囲の人が自分に手一杯だったり、上司が各々の業務量を把握していない場合、社内ニートが生まれていることに気付いていない可能性が…。
「みんなは忙しいのに自分だけ暇」というケースでは、仕事がないこと自体、わかってもらっていないのです。
こんな状況の時は、自分に仕事が与えられていないことをきちんとアピールしましょう。
その際に気を付けたいのは、「暇なことをアピールするのではない」ということ。
忙しい人に「暇なんです~」なんて言えば、「だから何?!」とキレられても仕方がないですよね。
「手が空きましたが、何かお手伝いできることはありますか?」というスタンスが重要です。
オフィスのためになることをする
あまりにも暇でやることがない!というときは、オフィスのためになることをやってみましょう。
- 徹底的に掃除をする
- 業務に関するマニュアルを作る
- 職場で使用する資料を作成してみる
など、これらは誰かがやらなければいけないけど、忙しくてできずにいることです。
本当に暇でやることがないのであれば、自分でできることを探して、挑戦してみましょう。
忙しい人たちにお茶を入れてあげるだけでも、周囲からは感謝されます。
何もせずに座っているのであれば、できることを見つけてまずは動くこと!
時間を潰すことばかりを考えているだけでは、事態は好転しません。
転職や退職を検討する
いろいろな方法を試してみたけれど、一向に状況が変わらないというのであれば、転職や退職を考えましょう。
仕事がない状態というのは、とてもつらいものです。
やる気もなくなりますし、何より時間を無駄にしてしまうことになるからです。
本来自分のやりたかったこと、叶えてみたかったことを思い出して、再出発することも時には必要ですよ。
仕事は他にもある!というくらいの気持ちで、決断するのも1つの対処法なのです。
【まとめ】暇すぎる社内ニートから脱出するためには環境を変えよう

社内ニートという状況は、決して喜ばしい状況ではありません。
忙しいばかりが良いという訳ではありませんが、やることがないという暇な時間を毎日過ごすのは、何のメリットもありません。
いろいろ対処法をもってしても状況が変わらなければ、ここは暇な状況を逆手にとって、多くの情報収集を行い、転職や退職を考えてみましょう。
「仕事が暇だから辞める」というと、贅沢な悩みと考えてしまうこともありますが、それは違います。
無駄な時間を費やしてしまうことのないよう、勇気を持って転職に一歩踏み出す勇気も必要なのです。