どこの職場にも一人はいる「お局」。
元々は宮中や江戸時代に江戸城にあった大奥で、女中を指導する立場にあったトップの女官のことを指す意味がありました。
大河ドラマの影響などから、「古参で仕切り屋の女性や年配の独身女性」を指す言葉として今は使われています。
長期で働いていることから会社事情に詳しく、上司の弱みを握っていたりして、職場では「影の権力者」として君臨しているお局も。
そんなお局に目をつけられていじめられ、仕事を辞めざるを得ない人もいます。
お局に嫌がらせやいじめを受けてうつになるなど、精神的に追い詰められてしまったことが原因で転職がうまくいかない人も多く、他人事ではありませんよね。
ここでは、お局にいじめられて仕事を辞めたいと思っている人や、何とか仕返しをしたいと考えている人に、今すぐできる対策方法を紹介します。
[リードランキング]目次
職場のお局ってどんなタイプの人?その心理や特徴とは

職場に必ずいる「お局」。
言葉の意味としては年配の独身女性といった表現もありますが、誰もがなる可能性があり、またならない人もいます。
お局とは一体どんなタイプの人のことをいうのか、その心理や特徴を見ていきましょう。
人の噂話や悪口が大好き
お局は、とにかくおしゃべりな人が多いイメージがあります。
会話は大体人の噂話から入り、悪口を言うのも大好き。
私が昔働いていた職場のお局は、人脈もあるせいかものすごい情報網を持っていて、「○○さん、今年の夏に家を購入するみたいよー、親に出してもらうんだって!」なんて噂話ばかりしていましたね。
そんな情報を教えてもらってもこちらは正直困るだけなのですが、周りの人は噂されないようお局からプライベートを隠すのに必死でした。
さらにお局は大きな声で悪口も言ってきます。
上司が自分を注意できないのが分かっているので、本人に直接嫌みや悪口を大きな声で言いふらして平気な顔。
そのためお局のいる職場では、自分のことでなくても聞いているだけで胃が痛くなる日々でした。
自分のことが優先されないと不機嫌になる
お局の世界は自分中心です。そのため自分がお願いした仕事の優先順位がどんなに低くても、「私がお願いしたんだからしてくれて当然」という意識が抜けません。
そうはいってもたくさんの仕事をみんな抱えていますから、「今日中にできれば」のものは「1時間後に提出」のものより後にしてしまうこともあるはず。
お局はそれが許せず不機嫌になったり、ヒステリーを起こしたりします。
面倒な仕事は人に押しつける
お局のずるい行動には、「自分は楽をしたい」という心理が垣間見えますよね。
仕事なのでもちろん真面目に取り組むのが当たり前ですが、きつい仕事ばかりではみんなが大変です。
そのため、会社ではお互いに気を遣いながら「この間は面倒な仕事をお願いしたから、今回は楽な仕事を回してあげよう」という流れになることがほとんど。
ところが、お局にはそんなルールは通じません。
- 楽な仕事は自分が占領して当たり前
- 面倒な仕事は、なんだかんだと言い訳しながら人に押しつける
それを注意できる人がいないので、ますますその行動があからさまになっていってしまうのです。
人のすることに完璧を求める
自分のことは棚に上げて、とにかく人の批判をしたがるのもお局さまならではないでしょうか。
長く同じ職場にいるので、「そういう勝手なことをされると迷惑なんだけど」とお局基準で人の仕事に口を出してきます。そして仕事に完璧を求めます。
「文句を言うなら自分でしてください」と周りが思っていても、お局は上手に自分に押しつけられることは回避しますよね。
手は出さないのに口だけは出す、つまり自分の思い通りに相手をコントロールしたいという心理が透けて見えます。
男性と女性に対する態度が違う
お局が嫌われる理由のナンバーワンとしてよく見かけるのが、「男性社員の前では態度が違う」ということ。
女王様的地位に自分が君臨しているという勘違いをしているのか、会社の男性社員はすべて自分を立てなさいという態度でいます。
女性社員にはヒステリックに叱り飛ばしたりするのに、男性社員には優しい声をかけることも。
ただし、会社によっては男女関係なく厳しいお局もいます。
この場合のお局は、自分が気に入らない相手に対して攻撃をしてくるのが特徴なので、目をつけられるとやっかいですね。
戦う?無視する?お局が居座るのは職場環境も原因!

お局に嫌みや悪口を言われたり、嫌がらせを受ける毎日が苦痛で、もう辞めたい!となっている時に考えたいのが、あなたが働いている職場環境のこと。
お局が発生する原因には会社の環境が関係していることがあります。
そういった職場環境ではあなたもお局になる可能性があるので、まずは会社がどんな環境なのかを観察してみましょう。
お局に割り振られる仕事量が少ない
お局に発言力があって仕事が割り振られないのか、それとも会社自体があまり業務が忙しくないのかによっても変わってきますが、お局に仕事がない状況は問題です。
暇を持て余してしまうので、噂話や悪口を口にして憂さ晴らしすることにつながりかねません。
ある程度忙しい職場だと、それぞれ仕事があるので新人いびりなどをしている暇はまずないはず。
お局に割り振られる仕事量が少ない会社は要チェックです。
職場の人間が少なくお局が支配しやすい
職場で働く人間の数が少ない、会社が家族経営など小規模の場合も、お局がのさばりやすい環境です。
不況などで転職する先がないという環境だと、お局は会社を辞めることはなく、また長く働いていて会社の内情もよく分かっているので、お局になりやすいですね。
こういった職場では、誰かがお局にいびられていても、「自分は関係ないから」と目を逸らしがち。
いじめられている人が追い詰められても、お局の仕返しが怖くて手を差し伸べないといった悪循環に陥ってしまいます。
上司がお局に弱い・上司に問題意識がない
長く働いているお局は、上司などとなあなあの仲だったり、上司の弱みを握っていたりして、上司がお局に注意ができない環境ができあがっていることもあります。
そういった会社だと、部署替えしても意味がなかったりということも起きかねません。
そもそもお局の傍若無人ぶりを最初から注意する気がないので、お局にいじめられていることを上司に相談すると、逆に「お前が辞めろ」と言われる可能性もあるので注意が必要です。
会社が危機管理対策やパワハラに対する対策をしていない
お局に関わらず、職場で大声を出す人や嫌がらせなどをする人は、「パワハラ」として職場で問題となっています。
会社によってはカウンセリング室を設置するなどして、悩みが相談できるよう環境が整っているところもありますが、そういった対策を行っていない会社も多くありますよね。
そのような会社は、社員を守る気がないといわれても仕方ありません。
そもそもお局を辞めさせず好き勝手させている時点で、会社自体に問題があると考えていいでしょう。
嫌われた?お局のいじめや嫌がらせから自分を守る対策

新人は必ずお局いびりにあう、という会社もありますが、お局に嫌われて毎日嫌みや悪口を言われるのは心身共にこたえます。
自分を追い詰めてしまわないためにも、お局との付き合いの仕方や対処法を知って、自分の身を守りましょう。
お局以外の人と信頼関係を築く
お局はタイプにもよりますがまず話が通じません。そのため、お局と正論で戦うとほぼ負けてしまいます。
職場で自分の身を守るためには、まず味方を見つけることが必須ですね。
お局に仕事を押しつけられたり、理不尽な扱いを受けている人はお局が居座っている年数分は確実にいるはず。
まずは、お局にいびられていることを周りに相談してみましょう。同じ体験をした人ならアドバイスをしてくれたり、味方になってくれます。
お局の仕打ちを自分でため込むのではなく、人に話すだけでも楽になるので、まず話を聞いてくれる人としっかり信頼関係を作ることが大切ですよ。
部署替えやシフト替えの申請をする
お局のターゲットになった場合、他のターゲットが現れるまではあなたがいつまでも嫌がらせやパワハラを受けることになります。
最悪の場合、お局の顔を見ただけで仕事ができなくなるといったことも起こりかねません。
精神的にも体力的にも限界になる前に、対策が必要です。
もし職場がシフト制だったりいくつか部署があるなら、お局と極力、できれば全く顔を合わす必要がないようにしてもらいましょう。
お局の顔色や機嫌を伺わない
お局のターゲットになりやすい人は、「何を言っても我慢してしまう人」です。「自分が我慢すれば」という考えがあるので、我慢し続けてうつ病になってしまうことも。
またお局の顔色やご機嫌をいつも気にするので、そこが逆にお局のカンに障り、さらなるパワハラにつながったりします。
お局の顔色や機嫌はあまり伺わないようにしましょう。
私の経験ですが、
- 何を言われても平気な人
- 天然ボケで「え~そうなんですかぁ知らなかった~」と返す人
だと、お局攻撃も短期間で済むことが多いので、まずはお局攻撃をまともに受けないことを考えてみましょう。
あえてお局の懐に飛び込んでみる
お局も人間なので、相手から親切にしてもらったり気を遣ってもらうとうれしいものです。
毎回それをやると、逆にそこを突かれて嫌み攻撃になることもあるので、上手なタイミングで「恩を売り」ましょう。
お局が風邪を引いていたら、
- 飲み物や薬を差し入れる
- 仕事を代わる
など、ちょっとしたことで構いません。
ただし、やり過ぎるとお局にべったり張りつかれることもあるので、注意しながらお局を立ててあげるのがコツです。
【まとめ】お局様のパワハラで辞めたいなら転職も視野に入れよう

お局の嫌がらせやパワハラを許したくない、お局を辞めさせてやる!と考える人もいます。
それはまっとうな考え方ですが、お局と戦うことが本当にあなたにとって良いこととはいえません。
私も経験がありますが、戦おうとすればするほど精神的にも身体的にもすり減ります。
本当に大切なのは、あなたが会社でやりたい仕事を周りに振り回されずできること。
お局を大事にしている会社に私は不要、と割り切り、あまりにもひどいなら転職の道を考えましょう。
転職してお局から物理的に離れさえすれば、今の苦しみから瞬時に開放されます。
あなたが生き生きと輝ける職場は必ず他にあるので、ぜひ転職サイトをチェックしてみてくださいね。
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