実際に転職をした人へのアンケートで、仕事を辞めたいと考えた時の理由として、職種や年齢に関係なくトップ3に挙げられるのが「人間関係」。
職場で一緒に仕事をするのが楽しい、仕事がはかどるという人がいるのと同時に、
- どうしてもその人と話をすると緊張してしまう
- その人と一緒に仕事をすると考えるだけでお腹が痛くなったり仕事に行きたくなくなる
といった苦手な人も存在します。
ただし会社で仕事をする以上、苦手な人であってもなんとか付き合っていかなければなりませんよね。
ここでは、苦手な人とうまくやっていくためにすぐできる対処法と、緊張してしまう原因についてご紹介します。
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目次
職場で苦手な人の前に出ると緊張する心理

いろいろな職場での経験がある私ですが、どんな職場でもやはり苦手な人はいました。
顔を見るだけでその日1日を過ごすのが憂うつになってしまうぐらい、辛かった思い出があります。
ではどうして苦手な人の前では、緊張したり嫌な気持ちになるのでしょうか。その心理をご紹介します。
相手に認められたいと思う心理によるもの
自分の中では自覚がないまま、相手に認められたい、相手に好かれたいという気持ちから緊張してしまうことがあります。
例えば相手の人が職場でよく仕事ができる、上司や同僚から信頼されている人だったとしましょう。
新人のあなたは、
- 「○○さんは仕事に詳しいからあの人みたいになってね」
- 「分からないことがあったら○○さんに聞いたらいいよ」
といったことをアドバイスされますよね。
周りに悪気はなくても、仕事ができる人だけに、自分から気楽に話しかけられない雰囲気があったり、自分の方で「失礼がないようにしなくちゃ」と必要以上に緊張してしまうことになりがちです。
みんなに尊敬されているんだから私も早く認めてもらわないと、と焦る気持ちが大きくなり、相手を見るだけで辛くなってしまっているのです。
人に嫌われたくない仲良くしたいという心理によるもの
人間の心理として、相手には嫌われるよりも好かれたいという気持ちが強くあります。
そのため「あの人苦手だな」と第一印象で感じても、そんな感情を持つ自分がいけないんだと考えてしまいがちなんですよ。
そういった考え方をする人は、職場の中でも波風を立てないよう、上手に立ち回ろうと気を配っています。
ただし、それもやり過ぎると「八方美人」「ええかっこしい」と陰口を叩かれる原因となることも。
それでも相手を嫌いだと思ってはいけないという気持ちが強すぎ、かえって自分を苦しめることになっているのです。
相手に自分の嫌なところを見てしまうから
「鏡の法則」という言葉を聞いたことはないでしょうか。野口嘉則さんという方が書かれたコーチングの本のタイトルです。
相手の行動や言動は自分を投影したもの、また過去を映し出したものととらえる考え方で、ベストセラーになりました。
心理学の専門家からは賛否両論もありますが、自己啓発やスピリチュアルなどでは多く取り上げられている考え方です。
この法則から考えると、自分の周りにいる「一緒にいて楽しい」「仕事がしやすい」人たちは、あなたと同じような考えや価値観を持っている人ということになります。
逆に気が合わない好きになれない人は、自分と正反対の面を持っていることが多いもの。
「自分の嫌いな面」が目に付くので、苦手意識が芽生えて、身構えて緊張してしまうのです。
自分と価値観が合わない相手にいらつくから
真面目な人、正義感が強い人は、自分の考えが常に正しいと思っています。
相手が上司の場合は相手が間違っていると感じても、立場がありますのでそれを口にすることはまずありません。
ただし心の奥底では、
- 「あんなやり方では効率が悪い」
- 「仕事ができないのに上だからと威張っている」
という不満がくすぶっています。
そのため一緒に仕事をすることになったり、話をしないといけないという状況になると、相手を意識しすぎて緊張してしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
ストレスや緊張をやわらげる!すぐできる職場の苦手な人と接する時の対応&対処法

- 苦手な人と朝顔を合わすのが辛い
- 話をするだけでも勇気を振り絞らないといけない
- 体調を崩すなど、日常に支障が出ている
このような場合、苦手な人とどう付き合っていけばいいのでしょうか。
自分自身を守るためにも、すぐできる対処法をご紹介します。
苦手な人と距離を取るようにする・あまり関わらない
会うだけでお腹が痛くなるなど、実害が出ている場合には、その原因となる人から距離を取り、物理的にも精神的にも離れることが一番です。
相手に好かれたい・認められたいという気持ちから相手に近づこうとすれば、それだけ自分を痛めつけることになるんですよ。
嫌なものは嫌なものですよね。
それに自分が嫌いだと感じるものを、わざわざ無理をしてまで受け入れる必要はありません。
その人に好かれるためにこの会社に入ったわけではなく、あなたはその人のご機嫌取りが仕事ではないはず。
わざわざ避けるのは不自然ですが、必要でないなら離れていればあなたの心も落ち着きます。
なぜ苦手になったのかそのパターンをつかむ
相手のことを突然苦手になる、ということはほぼありません。
ただ、第一印象で「この人苦手だな」と感じることはないでしょうか。
こういった場合、過去の経験から無意識に「この人は苦手な人だ」と反応することがあります。
例えば私の経験ですが、昔一緒に働いていた上司は声の大きな人でした。
ミスをするとまず、「なんでこんなことも分からんのか!」と大きな声で怒鳴られます。
私はそのたびに頭が真っ白になってしまい何も言えなくなり、「反省の色が見えない」とさらに怒られていました。
上手に対応できる人は、すぐに「すみませんでした!」と大きな声で返して一旦相手の勢いを止めていましたが、そういった相手とのやり取りの経験のない私は同じように失敗し同じように叱られてばかり。
他の職場に転職してから、「ああ、自分は大きな声を出す人が苦手だったんだ」と気がついて、まず先に相手の言動を観察できるようになりました。
自分が苦手な相手とのやり取りのパターンが分かれば、それを回避する方法もすぐ考えられるようになります。
自分から挨拶するように心掛ける
苦手な人の前ではおどおどしたり、声が小さくなったりしてしまいがち。
実はそういった態度が相手の目に入るせいで、せっかく避けたのに声をかけられたりすることがあります。
必要以上に相手に関わらないためには、誰に対しても普段通りの接し方をしましょう。
明るい声で他の人に対するのと同じように先に挨拶をしてしまえば、自分の気持ちも明るくなります。
苦手な人に会って「今日も憂うつだな、面倒だな」と自分で考えてしまうとどんどん思考が悪い方にいってしまいがちなので、自分から気持ちを前向きにすることも必要ですよ。
文句を言われないよう仕事をしっかりする
苦手な人が仕事ができる人、また自分が文句を言えない立場にいる人であるなら、その人に指摘されたり怒られないような人間になりましょう。
そのためにも、目の前にある自分の仕事に全力投球することです。
相手の視線を気にして緊張していたら、本来のすべき仕事が後回しになり、そこを指摘されることにもなりかねません。
会社は友人を作る場所ではなく、仕事をする場所であることを思い出しましょう。
何をしても嫌われる人には嫌われますし、好かれる人には好かれるもの、と割り切ることが大切です。
無理はしなくていい!職場の苦手な人と折り合う心の対処法

苦手な人が職場にいて毎日が辛い。そんな思いをしてしまうのは、あなたが悪いわけではありません。
少しでも心が軽くなるよう、あなたの気持ちを楽にする処方箋をご紹介しますね。
嫌いなんだから仕方ないと考える
仲が悪いよりはいい方が過ごしやすい、苦手な人がいるよりは好きな人が多い方がいい、その考え方は間違いではありませんが、そんな環境はあくまでも理想論です。
たくさんの人がいれば、それだけ育ってきた環境や考え方が違うのですから、あなたと気が合う人がいるのと同時に、どうやっても好きになれない苦手な人がいて当然のこと。
相手のことが苦手なのは、あなたのせいではありません。
そして、あなたが無理に自分を曲げてでも相手に気に入られる必要もないのです。
好きになれないのは仕方のないこと、そう思うだけで気持ちが楽になりますよ。
相手の考えも自分の考えもそれぞれOKだと考える
苦手な相手が上司の場合、自分の考えを押しつけられて辛いということはよくありますよね。
私は営業の仕事をしていた時に、「俺の時はこうやったもんだ」と武勇伝を振りかざされ、同じようにしないからお前らはダメなんだ、とよく会議で叱られていました。
そのやり方が通用することもあれば、お客さんによってはそのことで怒られることもありますから、柔軟に受け止めればいいのですが当時の私は腹を立ててばかりでした。
「そういう考え方もある」と相手の言葉を一度受け入れてみると、「じゃあ私はこうやってみよう」と考えられるようになります。
私の場合、相手に苦手意識があったために、何を言われても頭の中で拒絶してばかりでした。
相手の意見も自分の意見も、どちらもOKなんだ、と考えるようにしてみましょう。
そう考えられるようになれば、気を楽にして相手と話ができます。
苦手な相手は自分の嫌な部分を持っているものだと考える
苦手な相手の行動や言動が気になるのは、自分の中で否定していることや、自分ではできないことしたくないようなことを、相手がしているためです。
だからといって別に相手と同じレベルにならないといけない、ということはありません。
相手は相手、自分は自分、そう考えて行動しないと、無意識に苦手な人のすることを意識することになり無駄に疲れてしまいます。
あの人が苦手なのは仕方がない、と受け入れることができればいいのです。
嫌なことばかりを考えず客観的に考えるようにする
苦手な人がいると考えるだけで仕事に行きたくない、そんな風になってしまっては、何のために就職して仕事をしているのか分からなくなってしまいます。
それに加えて毎日ネガティブなことを考えていると、自分の表情も冴えなくなるばかりでなく、悪いことを引き寄せることにもなりかねません。
苦手な人のことばかりを考えず、前向きなことを考えましょう。
苦手な人に何かを言われたとしても、
- それが元々そういう言い方をする人なのか
- それとも先に誰かに注意されて不機嫌になっているだけなのか
を、冷静に観察することもできるようになります。
ただし、明らかにパワハラやセクハラといった発言をされたり、他の人と差を付けて冷たくされていると判断できるのであれば、周囲の人に相談することも考えましょう。
【まとめ】職場の苦手な人を無理に好きになる必要なし!辛いなら転職も考えよう

人間は本能的に自分にとって益となるのかそれとも害になるのかを、過去の経験と照らし合わせて判断しています。
「この人苦手だな」と感じた時は、同じような体験を過去にしたことがあるからこそ、「この人と付き合うと悪いことが起きる」と考えて避けようとしてしまうのです。
苦手な人を無理に好きになることはありませんが、苦手な人とのやり取りで体調を崩したり精神的に辛い状態が続くのであれば、転職などで接触を断つことも考えましょう。
ただし可能であれば部署を変えてもらう、異動させてもらうなどして、苦手な人と離れる方法を先に考えることをおすすめします。
職場によっては、苦手な人の方が別のところに行く可能性もあるためです。
自分を守るためにも、まずは周りに味方を増やしていきましょう。
事態を好転させることがどうしても難しいなら、転職した方が良いですね。転職さえすれば、一瞬で悩みが解決できるからです。
苦手な人から物理的に離れることが一番簡単な解決法なので、あまりにも辛かったら転職を検討してみてくださいね。