「銀魂」沖田による土方に対する執拗な攻撃は究極の甘えだと思う

「銀魂」沖田による土方に対する執拗な攻撃は究極の甘えだと思う

画像出典:公式サイト:アニメ銀魂

「銀魂」に登場するキャラクターは、近藤勲や猿飛あやめなど一部を除いてほぼ全員ツンデレと言っても過言ではなく、素直じゃない人物がかなり多いです。

自身の上司である土方十四郎に連載当初から嫌がらせや攻撃を続けている沖田総悟も、ツンデレで素直じゃない人物の一人だと私は考えています。

むしろ、ツンデレの代表的キャラクターではないかと思うのです。

「銀魂」沖田と土方の二人は実はとても仲が良いと思う

沖田総悟と土方十四郎。この二人といえば、隙あらば土方の命を狙い続け容赦のない攻撃を仕掛ける沖田と、その攻撃を巧みにかわし続け、時にはまともに食らってしまいボロボロになりつつも「危ねえだろ!」とキレる土方のやり取りです。

どれだけ怒られようとボロボロになっていようと、申し訳ないと感じている気配すら見せたことがない沖田の、土方に対する執念は並大抵のものではないですよね。

じゃあ目も当てられない程仲が悪いのかというと、決してそうではないのが沖田と土方のコンビの良さだと思うのです。

お互いに憎まれ口を叩きつつも実は息がぴったりで、戦いや敵を前にした際の様子からはお互いのことを本当は信頼しているのだということが分かります。

そして何よりも、沖田が本当に心の底から土方のことを憎いと思っているのであれば、もっと本気で襲いに行っていますよね。

 

「銀魂」沖田と土方の関係は見方を変えるとほほえましい

ドSな沖田がどんな言動をしてこようとも土方が怒っているのはその時だけで、すべてを許し受け流してきた彼らの関係は、わがままな弟とそんな弟のわがままに付き合う兄のように見えなくもないです。

そんな二人のほほえましい関係をまとめていきます。

 

1. 隙を付け狙う沖田とそれを避ける土方

沖田はどんな時も土方に攻撃を仕掛ける機会を窺っています。

シリアス編で死闘を繰り広げた直後でさえ、土方に爆発する仕掛けが施されたライターを手渡して真っ黒焦げにしてしまうほどです。

背後からバズーカを撃っては土方が間一髪でかわし、それを見た沖田が「チッ…外した」とわざとらしく呟くのがお馴染みですよね。

でも、冷静に考えると沖田ならばもっと本気で狙えば当てられるのではないかと思うのです。

もちろん、土方の勘の鋭さや戦闘力も並大抵のものではないため簡単には当たらないとも思いますが、本気で狙うどころかわざわざ攻撃を仕掛ける前に「土方」と呼びかけてわざと気づかせています。

そして実は、沖田からの攻撃で土方が後に引きずるほどの重傷(骨折や入院など)になったことは、私の記憶では一度も無いです。

その為、本気で命を狙っているかのように見えますが、本当は土方がギリギリ大怪我をしない程度に加減をした上で攻撃をしているのではないかと思えなくもないですよね。

 

2. 土方のためにかなりのお金と時間を費やす沖田

沖田は一見面倒くさがりで声のトーンも低めなので省エネ派に思えますが、土方をいたぶるために費やす為には、労力を惜しみなく使っています。

  • 夜中にこっそり起きて土方のマヨネーズに怪しい薬品を仕込む
  • 土方への攻撃に使えそうなものはとにかく使う
  • 気を許している隙を常に見計らっている

挙句の果てには、土方を心身ともに追い込むために役者を雇い、サイコパスを演じてもらったうえ場所まで用意したこともあるんですよね。

しかも、沖田自身もその自作自演の監禁ゲームに参加して、土方と共にギリギリまで追い込まれていました。

沖田の、土方を追い込むために注ぐ情熱は半端じゃないです。

 

3. 絶対に土方が怒ると知った上で言動をしている沖田

沖田は土方をバズーカで狙った時や刀で斬りかかった後、「チッ…外したか」「手が滑りやした」など、わざと土方のことを煽るようなことを聞こえるようにはっきりつぶやいた後、土方は「外したって何だ」とすかさずツッコミを入れます。

大前提として沖田はドSです。

なので、土方に致命傷を与えたいというよりも、わざと怒らせる言動をして、普段はクールな土方が動揺する姿を見たいという気持ちが強いのかなと思います。

しつこいほどのからかいですが、毎回のように土方は反応を返しているので、あれだけ反応を示してくれればドSな沖田も楽しくて仕方がないのでしょう。

 

4. 沖田のことを銀時に部下自慢をしていた土方

連載初期の頃のお話ですが、お花見をしていた万事屋と真選組が偶然出会うという回がありました。

ほろ酔い状態の坂田銀時と土方が言い争う場面があり、「うちの神楽はすげーんだぞ」というようなことを言ってきた銀時に対して土方は「うちの総悟だって」と言い返していたのです。

ギャグシーンとはいえ、そんなことを話す土方に思わずキュンと来ちゃいますよね。

土方は、常に自分に対して攻撃してくる沖田に無理に近寄ろうとしていませんが、内心は総悟のことを可愛がりたいと思っているに違いないです。なんだか切ないですね。

 

5. 沖田から酷い仕打ちを受けているのにそれでも優しい土方

傍から見れば土方は、沖田のせいでかなり悲惨な日常を送っていると思いますが、土方は沖田を完全に遠ざけるようなことは一切していないのです。

それどころか、ジェットコースターで座席から放り出されて切羽詰まった沖田が土方の髪を後ろから鷲掴みして助けを求めてきた後、すっかり元気のなくなった沖田に肩を貸してあげていたんですよね。

普段あれだけの仕打ちを受けていて、沖田のことですから半分は怒らせるために髪を掴んだと思いますが、そんな沖田に肩まで貸してあげる土方の優しさには涙がにじんでしまいますね。

 

【まとめ】「銀魂」沖田と土方は多分歪んだ甘えん坊と優しいお兄さんなだけ

口では嫌いだの土方を蹴落としたいだのと暴言を吐いている沖田ですが、恩師の近藤も認めている人物なので本心では土方のことをきっと認めているに違いないです。

沖田はお姉さんの前では素直だったことや、近藤のことも尊敬していることから年上に対して甘えん坊な一面が出てしまうのでしょう。

そう思うと、二人のやり取りがなんだかいつもより可愛く見えますね。