辞めたいのに辞めさせてもらえない、ニュースでよく話題になるブラック企業。
「自分が働いている職場、もしかしてブラックかも」と考えたことはありませんか?
実はブラック企業と気がついた時には、なかなか辞められない環境下に置かれていることが少なくありません。
私も経験がありますが、皆が同じように辛い思いをしているので、
- ここで私が抜けたらみんなが困る
- 私が我慢すればうまくいく
- もっと大変な人もいるんだから
といった思考に陥っていたり、上司に「君がいないと困る」と引き留められたりしがちです。
実際にはあなたがいないと会社が困るとか、皆に迷惑がかかるということはありません。
むしろ無理をした結果、体を壊すことであなたの人生が狂わされることの方が大きなダメージです。
そこでここでは、ブラック企業を辞めたいけどどう辞めたらいいのか分からない人や、引き留められた時にどう対応していいのか分からない人のために、すぐできる退職の準備や対処法についてご紹介します。
[リードランキング]目次
ブラック企業に勤め続けていいことなし!辞めたいあなたが知っておくべきこと

ブラック企業で働き続けた結果、体を壊したりうつ病など病気になってしまうこともあります。
そんなブラック企業からは1日も早く離れる必要がありますが、辞めて大丈夫なのか迷っているあなたのために、その不安を解消するアドバイスをご紹介していきますね。
本当にブラック企業なのかを見極める
まず大切なのは、自分が働いている会社が本当にブラック企業なのかを見極めることです。
ブラック企業かどうかのチェックポイントとして、以下のことが挙げられます。
- 離職率が高い、辞める人も多いが入る人も多い
- 面接をしたら最短で入社するよういわれた
- 夜遅くまでみんなが働いている
- スローガンを掲げている、頑張れば結果が出るといった精神論を朝礼などで言わされる
- 募集している時の給与が他よりも高い
- 上司がいつも怒鳴っている
ただし怒られる、きつい言葉で指導される、といったことが、指導されている側で深刻に受け止めてしまい「ここはブラック企業だ」と思い込んでしまうことも。
自分が働いている会社がブラック企業かどうかの判断は、同じ社内の人同士では判断できません。
自分で判断ができないようなら、信頼できる友達などに現状を聞いてもらいましょう。
ブラック企業を辞めてもあなたの経歴には傷はつかない
ブラック企業で働いていて、もうこのまま働き続けたくないと考えている時によく言われるのが、「最低でも3年は働かないと仕事は身につかない」という言葉です。
私は両親が共働きで、どちらも長く同じ職場で働いていたので、子供の頃からよく言い聞かされていました。
ただ昔と違い、現代では大きな企業でも倒産したりといったこともありますし、「就職すれば安泰」という保証はなくなりつつありますよね。
それに新卒でなくなると再就職は不利、といったこともありません。
今の時代、よりよい給料や職場環境を求めて転職活動をすることが当たり前となってきているのです。
ブラック企業を辞められない人は真面目な人
周りから見て、どう考えてもブラック企業なのに辞めないで頑張り続けている人は、真面目な人ばかりです。
責任感が強く、無茶を言われても「会社のため」と頑張れてしまう、そのため悪い言い方ですが会社にうまく利用されてしまうんですね。
私は自分で真面目だとは全然思っていなかったのですが、ブラック企業を辞めた後、「あんたちょっと真面目すぎだよね」と友達に言われてびっくりしました。
退職理由は体調不良でしたが、それがなかったら多分そのまま働き続けていたかもしれません。
自分で「あの会社はブラックだった」と思えるようになったのは、ブラック企業が話題になり始めたつい最近のこと。洗脳されていたのかもと今なら思えます。
ブラック企業を辞めるのは働く人の権利である
会社と契約しているのだから、会社の要求に応え、会社のために働くのは当然と考えがちですが、それは自分の心や体を壊してまで頑張ることでしょうか。
体調が悪くなったりよく眠れないのは、体がSOSを出しているということ。
自分に合わない会社や、体調不良になってしまうような会社のために、働き続ける義務はありません。
会社が採用する人を選ぶのと同じように、あなたが働きたい会社を探し、そのために働きたくない会社を辞めるのは、働く人の権利なのです。
ブラック企業を辞めたい!そう思った時に準備すること

あなたが働いているブラック企業を一刻も早く辞めたい、そう考えた時には上司の妨害や一緒に働いている人の引き留めなどと戦わなければいけません。
そのためにも事前に対抗策を考え、何を言われても自分の意志を曲げないことが必要となります。
そこで何があっても大丈夫なように、事前にしておくべきことを見ていきましょう。
ブラック企業を辞めたい意志を固めておく
辞めたいと考えた時には、「何を言われても辞める」という決意が必要です。
真面目な人の場合、相手が泣き落としをかけたりすると「もう少し頑張ってみようかな」と心が揺らぎがち。
相手の泣き落としや説得は、あなたのためを思っての言葉ではなく、会社に都合のいい話を耳障り良く言い換えているだけなので注意しましょう。
「絶対に辞める」と思うだけで、あなたにはもう怖いものはありません。
退職の申し出から転職までのスケジュールを立てる
退職する場合の流れとしては、退職願を上司に提出し、受理されたら退職のための引き継ぎなどをおこない、有給が残っていればそれを消化した上で退職ということになります。
退職希望日から1ヶ月前までに退職願を提出するのが一般的ですが、会社の就業規則で退職を希望する場合の申し出はいつまでするかが明記されていますので、それに従わなければなりません。
事前に就業規則を調べておいて、いつを退職日にするかを決めておきましょう。
厚生年金や健康保険の切り替えなども必要になってくるので、なるべく早い時期に退職日を設定し、自分に不利にならないような日を考えておきたいですね。
退職理由について考えておく
ブラック企業なんだから「会社に不満があるので辞めます」でいいじゃない!というのは間違いです。
転職のために他の会社に面接を受けに行った時に、「前職がブラックだったので」といったことをいうと、会社同士では何らかのつながりがありますので、回り回って自分にとって不利な状況になることも。
またスムーズに会社を辞めるためにも、建前の理由は必要です。
- 「起業することにした」
- 「家業を継ぐことになった」
といった個人的な理由がおすすめですね。
私は体調不良を理由にしましたが、病院の診断書を持って行ったので引き留められることはありませんでした。
引き継ぎの準備を早めにしておく
自分がしている仕事によっては、引き継ぎが必要となることもあります。
特にブラック企業の場合は1人に任されている仕事量が多いので、取引先の情報をきちんと整理していないと自分が辞めた後、取引先に迷惑がかかる可能性もありますよね。
情報管理でパソコンにロックをかけている場合は、解除の方法も引き継がないといけません。
引き継いだら暗証番号を変更するなど、細かいことかもしれませんが辞めた後に問い合わせが自分にこないよう早めに準備しておきましょう。
退職後の生活に不安があるなら副業を始めておく
ブラック企業を辞めて、すぐに次の仕事が見つかればいいですが、働いている間はなかなか転職活動をすることができないので、どうしても退職後は給与がない状態が続くこともあります。
働いている間にある程度貯金ができれば話は別ですが、あくまでもそれは理想で現実には難しいですよね。
お金が心配で仕事を辞めても辛い思いをするようでは、何のために辞めたか分からなくなります。
可能であれば、辞める前に副業をいくつか始めてみましょう。
転職活動が長引いても、別の収入源があれば前向きに頑張れますよ。
ブラック企業を辞めたいのに引き留められた!屈しないための対策

絶対にブラック企業を辞めてやる!と強く決意しても、会社はいろいろな形であなたを引き留めにかかります。
あなたには辞める権利があるので引く必要はないのですが、脅し文句で説得しようとする相手も。
こういった妨害に負けないために、事前に知っておくべき具体的な対策方法をご紹介しますね。
上司が退職届を受け取ってくれない時には
正社員か、契約社員かどうかでも変わってきますが、基本的に辞めるという意志を示した場合にそれを拒否する権利は会社にはありません。これは民法で定められています。
参考記事:民法第627条~Wikibooks~
上司が退職届を受理してくれない場合などには、退職届を退職を希望する日の1ヶ月前から2週間前までに、「内容証明郵便」で送付しましょう。
内容証明郵便は集配をしている郵便局や、指定されている郵便局のみの取り扱いなので、事前に調べておくといいですね。
会社から給与支払いの拒否などを持ち出された時には
退職したら給与は支払わない、といった引き留めは無効です。
ですが実際に支払うのは会社なので、不当な天引きなどがおこなわれる可能性も考えておく必要があります。
そのため、
- タイムカードなどがある場合はコピーしておく
- 出勤や退勤の時間が分かるメールのやり取りなどを保存しておく
といったことはしておきましょう。
特に取引先とのやり取りが電話であった場合の着信記録など、働いていた証拠や残業の記録は念のため保存しておくと、証拠となります。
口頭で「辞めたら給料はなし!」と言われても、くじけないでくださいね。
離職票の発行をしてもらえない時には
退職した後に発行される離職票がないと、ハローワークで失業保険の申請ができません。
しかしブラック企業では、離職票を発行しないという嫌がらせをしてくることがあります。
この場合はハローワークに申し出れば、ハローワークから申請をしてもらえます。
離職票の発行は会社の義務なので、拒否することはできません。
万が一発行してもらえない場合はハローワークでも発行してもらえますので、まずは諦めず会社に要求していきましょう。
【まとめ】ブラック企業は辞めたい時にやめていい!転職エージェントの利用も考えよう

ブラック企業と分かったその時点で辞めることが一番ですが、
- 在職期間が短いと面接で不利になるかも
- 次もまたブラック企業に転職してしまったらどうしよう
- 辞めさせてもらえないかも
といった不安もありますよね。
ただブラック企業で働き続けても、あなたには何の利益もありません。
そのことを忘れず、辞めることも働く人の権利の一つとして辞める意志をはっきり伝えましょう。
さらにブラック企業をスムーズに辞めるには、「次の仕事が決まった」という退職理由が一番強力な武器になります。
在職中でも利用可能な転職エージェントを活用するなどして、すぐに転職ができるよう早めに準備に取りかかってくださいね。
あなたを必要としているホワイトな会社は、必ずあります。
次こそはブラックじゃない会社に行けるよう、ぜひ転職エージェントを頼ってみてください。
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