会社がブラックだったり、顔も見たくない上司がいて会社に行きたくない、そんなときに頭をよぎるのが「このまま会社をバックレたい」ということではないでしょうか。
退職届を出しても上司が受け取ってくれない可能性がある場合、メールや電話一本で会社をバックレることは可能ですが、その後に面倒なトラブルに巻き込まれることも多いためあまりおすすめはできません。
そこで会社をブッチした場合にどういったトラブルが起きるのか、またトラブルを回避するためにどう対処すればいいのか、その方法について詳しくご紹介します。
目次
会社をバックレたい!ブッチしたくなる4つの理由

会社でこのまま働きたくない、バックレたい、そんな風に考えてしまうのにはいくつか理由があります。
他に方法がもうない、ブッチするしかない、そう結論づけてしまう理由について詳しく見ていきましょう。
1.次の仕事が決まったが会社が辞めさせてくれない
転職が決まり、転職先と話し合って入社日も決めたのに会社が辞めさせてくれない、そういったことは実は多くあります。
特にブラック企業の場合、社員が辞めようと行動した途端にあらゆる手段で妨害しようとしてくる可能性が。
転職先との約束の日が近付いているのに会社が辞めさせてくれない、そういった状況に追い詰められて「もうブッチするしか方法がない」となってしまうのです。
2.上司のパワハラがひどい
会社内で立場を利用したパワハラが問題になっていますが、それが日常になってしまっている会社もあります。
教育や指導のためという名目で、叱ったり怒鳴ったりまた孤立させたりといった被害を受け続けていると、パワハラそのものもですがパワハラをしている相手の顔を見るだけでストレスを受けるようになってしまうのです。
そのため上司がいる会社に行くこと自体が恐怖となってしまい、その苦痛から逃れるための方法が会社をバックレる以外になくなってしまうことにもなりますね。
3.仕事に行きたくないあまり体調を崩している
会社に行きたくないと思うあまり、体調を崩している、すでに休み続けている場合にも、解決法が会社を辞めるしかないという状況になっていることがあります。
会社に行こうと思ってはいるけれども、朝起きることができない、また家を出ても電車やバスの中で気持ちが悪くなり途中で降りてしまうといったことを繰り返している場合、退職届を出すことができずやめられないといった状況に陥ってしまいがち。
特に真面目な人の場合、会社をバックレるのはいけないことだと考えているために何とか会社に行こうと考えるのですが、それが現実的には不可能な状況なので「ブッチするしかない」と追い詰められてしまうのです。
4.会社で失敗してしまい会社の人たちに会わせる顔がない
仕事で失敗し会社に損害を与えた、また仕事が自分のせいで遅れてチームのみんなに負担をかけてしまった、そういった場合に「会社にいっても会わせる顔がないからこのまま消えてしまいたい」と会社をバックレることを考えてしまうことがあります。
もちろん普通なら失敗をしたとしても、上司が責任を引き受けてくれたり「次を頑張りなさい」と言われるだけで済みますが、ブラック企業やパワハラ上司だと責任を追及されたり、しつこく責められたりして「もうブッチして逃げるしかない」と思い詰めてしまうのです。
会社をバックレてブッチしたらどうなるの?起こりうる5つのこと

やむを得ない事情があるとしても、会社を勝手に辞めることは会社だけでなくあなたにとっても大きな影響を及ぼします。
さらに会社をバックレたくてブッチしてしまうと、さまざまなトラブルが発生することにも。
どんなトラブルが起こるのか詳しく見ていきましょう。
1.上司が家を訪問したり実家に電話をされることがある
無断で欠勤した場合は、電話やメールが会社からかかってきますが、それに応答がない場合は直接上司や同僚が家を訪問して安否確認をします。
さらに緊急連絡先として実家の電話を伝えている場合には、そちらにも連絡が行く事態になることも。
会社をブッチしているのは自分一人でも、周囲の人を巻き込むことになり、最悪の場合は管理会社や家主の判断で部屋を開けられることも考えられます。
よほど周到に準備して逃げ出さない限りは見つかってしまうことがほとんどです。
2.懲戒解雇にされる可能性がある
会社に対し損害を与えたなどの理由で解雇される「懲戒解雇」は、ペナルティとしては最も重い処分。
退職金がもらえない、今後の転職活動にも影響を及ぼすといったことが考えられます。
重い処分であるだけに簡単には下されない処分ですが、1ヶ月以上無断欠勤した場合などには、会社に損害を与えたとして認められることも。
不当な処分であれば裁判を起こすことも可能ですが、会社を無断でバックレた場合には認められないことがほとんどです。
3.離職票などの書類を発行してもらえない可能性がある
転職や税務署への確定申告などで必要となる関係書類の発行をしてもらえない可能性もあります。
もちろんこういった書類の請求は退職した後でもできますが、次に転職先が決まっている場合は書類の提出が遅れたことで手続きができなかったりと面倒なことになってしまいますよね。
ブラック会社の場合は、わざと書類を発行しないで嫌がらせをすることもあり得ます。
4.給料を未払いにされる可能性がある
会社をバックレた場合、出勤していた間の給与を減らされたり、そもそも給与が支払われない可能性も。
辞めた側の方は「有給があったから」と考えていても、会社側からすると「無断で辞めたのだから給料は差し押さえる」となってしまうことも考えられます。
もちろん働いた分の給料はもらう権利がありますので、労基署に相談するといった対処法はありますが、それでも請求し受け取るまでにかなりの時間がかかる可能性があり精神的にも辛い状況になりかねません。
5.損害賠償など訴えられる可能性がある
ブラック会社などでよく言われるのが、「会社を辞めるなら訴えてやる」というもの。
たしかに一人の社員を育てるにはお金がかかりますし、一人前になる前に一方的に辞められることは大きなダメージです。
ただし実際には会社を無断で辞めたからといって、会社が裁判を起こすことはほとんどありません。
辞めた人が会社に与えた損害を数値として表すことが難しいことに加え、裁判を起こしたところで会社が請求した賠償金を得られることはほぼないためです。
そうはいっても全く訴えられないというわけではありませんので、会社をバックレた場合は訴えられることも考える必要があります。
会社をバックレてブッチしたら損害賠償?トラブルを避ける対処法4つ

会社をバックレようとした場合「訴えるぞ!」と脅される可能性も考えておきましょう。
もちろんその脅しに屈する必要はありませんが、嫌がらせが長引けば次の仕事に就きたくてもできなくなるなど、あなたに不都合な事態にもなりかねません。
そういったトラブルを回避するための対処法について、詳しくご紹介します。
1.事前に退職の準備をしておく
会社をバックレなければ辞めることができない、と追い込まれた状況になってしまう前に、いつでも退職ができるように準備をしておきましょう。
引き継ぎの必要があるものは自分でまとめて渡すだけで済むようにしておく、会社に返却する必要のあるものは一つの引き出しにまとめておく、といった準備です。
そうした事前準備をしておけば、体調が悪く出社できない状態になったとしても同僚や総務の人に伝えることができます。
2.電話やメールで退職の意思を伝えておく
どうしても会社に行くことができない状況になったとしても、電話やメールをして「退職したい」という意思は伝えておきましょう。
全く意思表示をしないままでいると、「無断欠勤」と見なされてしまいます。
どんな形であっても「退職したい」という意思表示をしておくことで、後々会社から懲戒解雇を申し渡されたとしても拒否することが可能です。
3.内容証明で退職届を送る
退職をする意思を示してもいても、会社が嫌がらせをしてくる、辞めさせてくれないといった場合には、退職届を内容証明で送る方法もあります。
退職届を出して会社が受け取れば、2週間後には退職することが可能になりますからね。
退職したいという意思がある場合、それを会社が禁じることはできません。
「受け取っていない」といった言い訳をされないためにも、内容証明で送るようにしましょう。
4.退職代行に依頼をする
あらゆる手段を使っても、やはり個人ではできることに限界があります。
会社とのやり取りが進まない場合や、会社がブラックで話が通じない場合には、専門家に依頼することを考えましょう。
退職代行はあなたに代わって会社と交渉し、退職手続きを進めてくれます。
次に転職先が決まっていて時間がない場合や、自分で動く時間がないのであれば、退職代行に依頼する方がスムーズです。
【まとめ】会社をバックレたくてもブッチはやめよう!退職代行の力を借りて円満退社がおすすめ

会社をバックレたいと考えていても、突然仕事を休んでブッチすれば、普通の会社の場合はあなたの安否確認をします。
そのため自分だけでなく近所の人や実家の家族まで巻き込むことにもなりかねません。
ちゃんとした会社であれば、退職を伝えづらくてもメールや電話できちんと理由を伝えれば、自己都合での退職扱いとなります。
また、転職先に会社をブッチして辞めたといった情報が伝わることもありません。
ただしブラック企業の場合は、退職届を無視したり、「給料を払わないぞ」「訴えるぞ」と逆にこちらを脅してくることもあります。
従う必要はありませんが、嫌がらせが続けば面倒なことにもなりかねません。
そんな場合は、ぜひ専門家である退職代行に依頼し、円満な退職を目指してくださいね。